2021年 02月 19日
嚥下力向上のカギはボイステープ?
軽度嚥下摂食困難な数名にご協力いただき、喉頭蓋反射を惹起する部位を狙ってボイステープをピンポイントで貼り、観察したところ、もちろん快癒には至りませんが、飲み込みが楽になったようです。
「食べる時間(速度)が早くなった」「麺類をすすれた」「誤嚥が減った」など報告がありました。
ただし、好調な嚥下運動が長続きしないのと、自己評価しかすべがなく、期待が上回って採点が甘くなり、現状、科学的なエビデンスから遠のいているのではないかと考えています。
まだまだ実験研究の途中。
随時ご報告いたします。
追記1:少しわかってきたこともあります。それは、貼付場所。かなり正確な位置に貼らなければ効果が期待できません。本来なら、丁寧に触知して探し出すのですが、今はコロナ禍。貼るべき絵図をお渡しし、その後、オンラインでチェックを行っています。このような世情ゆえ、若干のズレは仕方ありませんね・・・
追記2:過去に、ボイスケアサロンおよび一色クリニックで、會田の嚥下マッサージや嚥下ストレッチの施術を受けた経験ある方は、使用の感想データをご提供くださる条件で、試供品をお送りしております。当時のメールアドレスが有効となっております。是非、ご賛同の上、ご連絡ください!
2020年 10月 01日
終了のお知らせ
2019年 04月 02日
特報 ~嚥下ストレッチ再開の目処~
長らく休止していた嚥下ストレッチを今秋から再開する“予定”です。
以前より確度を高めたアプローチとなります。
①外喉頭から嚥下の瞬間をフォローし、その動きに慣れていただきます。
②その後、嚥下摂食にかかわる筋肉の筋トレを徹底的に行います。
③動かない筋肉がある場合は、代用筋を探し出してトレーニングします。
一朝一夕には改善しませんが、過去の嚥下ストレッチより効果が増すはず。
好きな食材や麺類を、少しでも楽に食べられるようになれば嬉しい限りです。
もちろん今回もボランティア活動の一環ですから施術料金は無料。
残念ながら多くの方をお迎えはできませんが、再開に向けて準備を進めていきます。
謹んでご報告まで。
追記1:対象者は、脳梗塞後や重症筋無力症などの、口腔期から咽頭期の軽症の嚥下障害で、自立歩行および階段を補助しながら昇降できる方です。初回時、診断書をご提示いただきます。〔病気の既往が無く、ただ単に飲みこみにくい気がするひとはお受けしていません〕
追記2:以前のアプローチは、動きの悪い嚥下摂食関連筋をストレッチして、飲み込みを惹起させるのがメインでしたが、新アプローチは、次なる筋力アップを目指します。よって、嚥下ストレッチから嚥下アスレチック(仮称)と名称を変更する予定です。現在、新アプローチの開発も最終段階。日々、より一層精進してまいる所存です。ご期待ください。最後に、実験研究に参加いただいたOさんとEさんに心より感謝申し上げます。
2019年 01月 01日
お知らせ
只今、嚥下ストレッチの施術会【奉仕活動:無料】は中断しています。
現在、嚥下関与筋を運動の観点から見直し、新たなアプローチを研究中です。
いずれ発表および再開できると考えております。
それまでお待ちくださいませ。
會田茂樹
2017年 11月 07日
嚥下ストレッチ
外喉頭筋、とくに舌骨周辺筋からアプローチする嚥下障害の研究を重ねています。
口腔期から咽頭期の軽症を扱っています。
嚥下障害の詳解は専門書籍や他のHPにお任せすることとし、当サロンでは独自の観点を有します。(過去に日本摂食・嚥下リハビリテーション学会の当時の理事長才藤栄一先生からも「興味深い!」とのお手紙をいただきました)
喉頭周辺を詳しく調べていると、ある部位の筋肉が過緊張を起こし、別のある部位が筋弛緩を起こして、嚥下反射を阻害あるいは低下させていることがわかってきました。
これまで嚥下体操や口腔内アイスマッサージが行われてきましたが、舌骨周辺筋を的確にストレッチ施術することで即時改善するケースがあります。
そう、スルッと飲み込めるのです。
ただし、同じ程度の病症にもかかわらず、まったく改善しない方もいます。
この違いは詳しく判明していません。
また、即時改善しても一瞬にしか過ぎず、恒久的な回復に至ってはいないのが現状です。
それでも、主原因となる病気罹患以降、楽しく食事をする機会がなかった患者様にとっては、束の間でしょうが至福の時を得ることができるようです。
当サロンでは、嚥下障害を治す目的ではなく、短時間でも楽しい飲食ができるために嚥下ストレッチを行っています。
実施日:指定する日時(当ブログおよび喉ニュースで随時告知します)
場所:ボイスケアサロン
所要時間:60分程度
施術内容:問診票記入、触診、物療、手技(嚥下ストレッチ)、術後説明
費用:無料
予約の有無:その時の都合で変わりますので、当ブログをチェックしてください
対象:脳梗塞後や重症筋無力症などの、口腔期から咽頭期の軽症の嚥下障害で自立歩行できる方(病気の既往が無く、ただ単に飲みこみにくい気がするひとはお受けしていません)
その他:①予約の必要がない施術会のときに多人数来院の際はお待ちいただきます②施術および術後に関しては一切の保証および責務は負いません③医師や言語聴覚士への技術指導は行っておりませんので同伴はお断りしています④快癒が主目的ではないため、趣旨をご理解いただけない方や症状によっては、お越しいただいてもお断りするケースもありますのでご了解ください
実は・・・、私は食べることが大好きです。
もし、自分が摂食困難になったら辛くて仕方ありません。
よって今回の施療は「奉仕」の心で「無料」とさせていただきます。
一人でも多くの方々が、食べる喜びを再感得していただければ幸甚です。
「あぁ、久しぶりに一回で御飯を飲み込めたよ。美味しい・・・」
ボイスケアサロン
東京都港区白金台3-18-10 白金台井上ビル2階 (會田整骨院内)
℡03-5449-6627
會田茂樹(あいだしげき)
★嚥下のほか喉と発声に関しての詳しい情報は「喉ニュース」をご覧ください!
追記1:個体差や軟部組織の曖昧性が存在するため絶対確実ではありませんが、舌骨上筋群・喉頭周辺筋・口唇周囲筋を的確にアプローチして、嚥下反射 (喉頭蓋の運動能力を含む) を惹起させるのです!
追記2:VF検査で嚥下ストレッチの術前・術後の様子を記録しました。ご参考まで・・・
注① 医師の指導のもと行いました。
注② この撮影時は喉頭クリニカルマッサージの一部として嚥下ストレッチを行っていました。
追記3:これまで 『嚥下マッサージ』 と表記していましたが、マッサージのようにもんだりたたいたりすのではなく、筋肉を伸ばして機能向上を目指しているため、より適切な表現を求め、2010年1月より 『嚥下ストレッチ』 と改名しました。なお、過去の記事は変更せず、そのまま 『嚥下マッサージ』 となっていますことをご了承ください。
追記4:「「どうやって飲みこみをよくするの?」 答えは喉頭蓋の動きを予想するのです。
外喉頭から・・・
①甲状軟骨の可動性
②咽頭収縮筋の状態
③舌骨上筋群の運動率
などが検査および判別できれば、喉頭蓋の動きを予想できます。
さらに、運動に関して積極的参加できる場合もあります。
それが嚥下ストレッチの対象となります。
ただし、咽頭収縮筋に原発性弛緩がある場合は、筋トレ (嚥下体操) やEMSによって筋力アップも視野に入れて対処が必要です。
これによって、飲みこみやすさが生まれてきます!
追記5:嚥下をつかさどる筋肉は繊細で複雑です。机上だけでは、探し出したりアプローチしたりするのは難しいでしょう。本物の筋肉に 『触れる・感じる・考える』 ことが必須です。日本では、主にホルマリン固定によって筋肉が変性してしまうため、組織を正確に把握できません。新鮮な摘出喉頭(解剖は医師)の触診実験を行うため渡米し、メイヨークリニック喉頭機能外科教室で、ご献体くださった優しい心に感謝しつつ、嚥下研究を行いました。色彩を変えてその様子の写真を載せます。
《合掌》